講義コード
授業番号
授業科目名超伝導電磁工学特論
科目名(英題)
講義題目
授業科目区分アドバンス科目(電気システム工学分野)
開講年度2009
開講学期後期
曜日時限
必修選択選択
単位数2.0
担当教員柁川一弘
対象学部等システム情報科学府・電気電子工学専攻
対象学年修士1年
開講地区伊都地区
履修条件履修条件は特に定めないが,関連科目として超伝導工学特論(前期)の履修を強く推奨する.
授業概要本講義では,超伝導応用を達成する上で重要な指標の1つである交流損失について,超伝導材料から応用システムに至る各段階で付与される様々な効果を考察し,その具体的な評価式,特徴,測定法,および低損失化の指針について学習する.
全体の教育目標超伝導体の特長は直流通電に対する無損失性であるが,交流環境に置かれた実用超伝導材料では磁束ピンニング機構に伴う電磁気的損失を生ずる.この交流損失の大きさは通常わずかだが,蒸発ガスの再液化電力まで考慮すると無視できず,超伝導大型応用を困難にしている.そこで,応用上重要な指標の1つである超伝導体の交流損失について,その基礎から評価法まで幅広く理解する.
個別の学習目標授業計画を参照のこと.
授業計画授業は次の項目で構成する.なお,下記はあくまで目安であり,授業の進み具合によって適宜調整する.
1. 電磁界方程式の基礎
 超伝導体を含む一般導体の低周波数に対するMaxwell方程式について概説する.
2. 実用超伝導材料の特徴(1)
 大型応用に適した不均質第二種超伝導体の特徴について概説する.
3. 実用超伝導材料の特徴(2)
 実用超伝導材料の電流電圧特性について概説する.
4. 超伝導機器内の実環境
 各種機器の巻線がさらされる電磁環境や巻線間相互作用について概説する.
5. 交流損失の評価式(1)
 局所的な消費電力による交流損失評価式について概説する.
6. 交流損失の評価式(2)
 Poyntingベクトルによる交流損失評価式について概説する.
7. 交流損失の評価式(3)
 磁化曲線が取り囲む面積による交流損失評価式について概説する.
8. 交流損失の特徴(1)
 超伝導体単体の交流損失特性について概説する.
9. 交流損失の特徴(2)
 超伝導複合線材・導体の交流損失特性について概説する.
10. 交流損失の特徴(3)
 超伝導応用システムの交流損失特性について概説する.
11. 交流損失の測定法(1)
 通電損失の電気的測定法について概説する.
12. 交流損失の測定法(2)
 磁化損失の電気的測定法について概説する.
13. 交流損失の測定法(3)
 交流損失の熱的測定法について概説する.
14. 交流損失低減の指針
 電力ケーブルやエネルギー貯蔵装置の損失低減の指針について概説する.
15. まとめ
 これまでの授業内容をとりまとめ,全体を概観する.
キーワード超伝導体,電磁特性,交流損失
授業の進め方テキストおよび配布資料を中心に授業を行います。課題を提示し,レポートの提出を求めます。必要に応じて,簡単な英語による講義を行う予定です。
テキスト1. W.J. Carr, Jr.: "AC Loss and Macroscopic Theory of Superconductors," Taylor & Francis (2001)
2. 船木和夫,住吉文夫:「多芯線と導体」,産業図書 (1995)
3. T. Matsushita: “Flux Pinning in Superconductors,” Springer-Verlag (2007)
参考書
学習相談教員居室(CE-51棟N-205室)で学習相談を行います.希望する者は,事前に電子メールで相談希望日時,相談内容を連絡し,予約して下さい.
試験/成績評価の方法等出席状況(30%)
課題レポート(70%)
その他超伝導体に特有の電磁特性、特に交流損失のおもしろさを分かってもらえるような講義にしたい.
【授業関連サイト】http://www.sc.kyushu-u.ac.jp/~kajikawa/